世界的に見ても、インターネットを使わずに経営をしている企業はかなり少ないだろう。漁業や農業でも、天候や仕入れなど、さまざまな予測・提案のためにシステムが利用されているほどだ。今や、IT技術は世界になくてはならないものになっている。

IT技術職は大きく、プログラマーとエンジニアの2つに分けられるだろう。プログラマーは、指示されたプログラムを作成することが仕事だが、エンジニアの仕事は多岐にわたる。

たとえば、取引先の企業が希望するシステム構築の手段を考えたり、予算を提案し、納期期間の調整を行ったりするのだ。大規模なシステムの場合、さまざまな工程における作業の遅れを確認する必要もあり、トラブルがあれば夜間でも出向いて不具合を確認、修復をしなければならない。

こうした理由から、プログラマーは飽和状態と言っていい一方、エンジニアの人材不足が深刻になっていると考えられる。プログラマーは常駐させる必要がなく、プログラムを作成する一定期間だけしか必要ないので、経営側としては派遣社員として雇えばいいわけだ。

だが、取引先から納品されたシステムなどの不具合の調整、トラブル解決にはエンジニアが必要となる。そのシステムもアップデートしなければならないので、エンジニアの需要は高いのだ。わかりやすい例では、ある企業の募集するプログラマーの給与と比較してエンジニアの給与は1.5倍から3倍と、かなり高めに設定されている。